こんにちは。心理セラピスト/エニアグラムファシリテーターのちえです。
亀の歩みで進む、このタイプ別記事シリーズ(;^ω^)ゴールデンウィークの世間の「楽しい」エネルギーに乗って、楽しさのエッセンスを持つ「タイプ7」について書いてみようと思います。
以下は過去に書いてきた記事です。今回で5記事目で、折り返し地点にきました!わー✨
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この数か月「次はタイプ7だ。タイプ7を書こう」という感覚が来ていたのですが、
やっとお届けできることになって、本当に嬉しいです。
エニアグラムタイプ探究リーディングセッションでは、実は最も誤認が少ないのがタイプ7の方かな、と感じています。
それだけ、タイプ7の特徴は際立ちやすく、エネルギー値も高く、間違えにくいのかなと感じます。
しかしですね。
タイプ7であろうことに、あまり嬉しそうでないタイプ7の方が多い印象はあります。
それは「楽しさ」というエッセンスが、どうも薄っぺらいor軽いように感じてしまうのではないかと推測しています。
しかーーーし、タイプ7の美質を、舐めないで頂きたいのですよ!!(急に着火)
タイプ7の美質「楽しさ」の本当の意味を、どうか見くびらないで頂きたいのです。
今回もそのあたり、ありったけの愛をこめて書いてみます。
それでは、いってみましょう。
タイプ7の無意識の世界観
まず、タイプ7の「楽しさ」というエッセンス。
このエッセンスは、頭の世界で作り上げる「想像力豊かな世界」であることを、まずは抑えて頂きたいと思います。
私たちのお伝えするエニアグラムでは、「センター」というものを何より大事にします。
人間は頭、心、体の3つの部位を使って生きているのですが、どれも万遍なく使えたら1番良いのですがなかなかそうはいかず、1番得意な部位をセンターとして定めてそこに頼って生きています。
頭を1番得意として使っているのがヘッドセンターのタイプ5.6.7。
心を1番得意として使っているのがハートセンターのタイプ2.3.4。
体を1番得意として使っているのがガッツセンターのタイプ8.9.1。
タイプ7は、頭が1番得意なヘッドセンターになります。
また、ヘッドセンターの人たちは常に「状況」に焦点が当たっているので、とてもニュートラルです。
そしてタイプ7の人たちは9タイプの中でもっとも「頭の回転が速い」。これはもうダントツです。
自分史の話し方もすごく組み立て方からスピードの速さから面白さから、群を抜いています。メモを取る手が追いつかないのはだいたいタイプ7の方と言っても過言ではないかもしれません。笑 自分史もひとつのエンターテイメントかのように昇華しているのかもしれません。
(言語化が遅い私はいつも羨ましく、尊敬のまなざしで見つめております。。。)
この頭の回転の速さも相まって、タイプ7の方の「楽しさ」というのは、気持ちの話というよりも「めくるめく妄想の世界」といった感じでしょうか。ただそれは現実にとても根差していて、
頭を使って「いかにこの世界をゲームのように攻略するか」「楽しむか」「儲けられるか」といった形で表れているのがスゴイところ。
驚くことに、タイプ7の方の自分史を聴いていると、幼少期の頃からすでに「商売」をしていることも多いのです。
自分の持っている身近なものをお金に代えたり、まわりのニーズを察知してお小遣いを得たり。これは本当に才能だと思います。
お金に対してもどこか地球のゲームのツールのひとつのように感じている方も多いのではないかな?と思うほど、軽やかで、楽しそうです。
そう、どんなことにも楽しさを見出すのが、タイプ7の素晴らしきエッセンスです。
タイプ7の痛み
一方でタイプ7の方を苦しめているのは、この世界にあるネガティブな現象や感情かもしれません。
自由な流れにずっと乗っていたい、という感覚を持っていますので、苦しみや痛みなどつらい状況や感情に身を置くことが極端にストレスになり、排除します。
この、ヘッドセンターかつ、ネガティブに身を置くことが難しい点は、エニアグラム図からも解説ができます。
タイプ7が線で繋がっているのは、1と5です。
そう、ハートセンターには線が繋がっていないんですね。
そのため、もともとタイプ7の方は、「自分や他者の感情を感じにくい」ようにできているのです。
そういうふうに仕組みとして「できている」。
一方で、二元的に捉えないのでほしいのが、「ハートに線が繋がっていないということが、『悪い』ことではない」ということ。
ハートに繋げないことによって、際立ち特化させたものすごい力(エッセンス)があるということ。
こちらに目を向けてほしいのです。逆に言うとそうしないとこの世界に表出できない、それくらいの素晴らしい資質を持っているということなのです。
それがタイプ7の「楽しさ」なのです。
「楽しさ」の真のすごさ
ヘッドセンターの「楽しさ」。
わたしはいつも、タイプ7の方といると本当に明るく楽しく、ものごとの良い側面に目を向けられる感覚になります。
そして、タイプ7の人たちは、どんなに過酷な状況や不遇な環境に置かれようとも、ぜったいにそこに光を見出す、「楽しむ」というとても大切な感覚を絶対にあきらめない人たちだと、いつも思います。
この地球で生きるうえで、どうしても痛みやそこから派生するブロックによって重くなってしまいがちな波動に、引きずられ過ぎないのです。
それは、「ハンディをものともしない」という素晴らしき特徴となって現れます。
例えば、身体的な障害・ハンディを持ちながらも、乙武洋匡さんやピアニストの辻井伸行さん、パラリンピックで金メダルを獲得するような活躍をしている選手の方々など、それをものともせず活躍している方は圧倒的にタイプ7の方が多いのです。
体に障害があるということは、体が軸のガッツセンターや、感情が軸のハートセンターにとっては、すごく障壁となります。
でも、体にも心にも引っ張られ過ぎないヘッドセンター、かつ「楽しさ」のエッセンスを持つタイプ7の方は、その事実にそもそも「劣等感をもちすぎない」という素晴らしさがあります。
だから、健常者と同じようにチャレンジしたり、今できることで人生を精一杯楽しむ姿勢を貫き通します。
その姿が、まわりの人に勇気を与えるんですよね。しかも「楽しさ」がベースなので、重苦しくなくて、軽やか。これはタイプ7の方のもつ本当に尊いエッセンスです。
「楽しさ」のエッセンスを持って生まれたのに、この地球上での体験では、実は辛いことも多いと知った。でもそれでも、どんな過酷な状況や家庭、職場に身を置かれたとしても、それでも絶対に「楽しさ」のエッセンスをあきらめない。
せっかく生まれたのだから、楽しもうよ!楽しいよ!生きるって、悪くないよ!!
そんなメッセージを、タイプ7の人たちからは感じます。
何のために死ねるか
エニアグラムのタイプの美質は、命が突き動かされる源泉です。
それは裏を返せば、何のために死ねるかということでもあるのです。
私たちは今、「物語の主人公のタイプと、それを演じている役者さんのタイプが一致している作品」を見るのにハマっています。(我ながらニッチな楽しみ方です。笑)タイプが一致していると、めちゃくちゃバチッとハマったエネルギーが届いてくるんですよ。
先日は、タイプ7の主人公をタイプ7が演じているイタリアの映画「ライフ・イズ・ビューティフル」を観ました。
名作なので、観たことのある方も多いかと思いますが…
イタリアの俳優ロベルト・ベニーニが監督・脚本・主演を務め、強制収容所に送られたユダヤ人の父親が幼い息子を守るため意外な行動に出る姿を描いた感動作です。
ユダヤ系イタリア人の陽気なグイドは、小学校教師ドーラと運命的に出会います。いつも陽気で機転のきくグイドにドーラも心を奪われ、やがて2人は結婚。
息子も生まれ家族は幸せな日々を送りますが、彼らが暮らす町にもユダヤ人迫害の魔の手が迫り、3人は強制収容所に連行されてしまいます。
グイドは幼い息子に悲惨な現実を悟られないよう、ひたすら陽気に振る舞いながら嘘をつき続けるが……。
という内容になっています。多くの賞を受賞した名作です。
特に収容所に連行された後は本当に重く苦しい絶望のような日々だったと思うのですが、そんな局面でも、グイドは息子に
「さあ、ゲームの始まりだ。お前は1000ポイント貯めなきゃいけない。もし1000ポイント貯めたら、大砲のついた戦車を家に持って帰れるんだよ。」という嘘をつき、ゲームであるかのような説明をして息子が怖がらないように、安心できるように、どんなことがあってもその設定を貫き通しました。
この極限の状態、命が危ぶまれる状況にこそ、タイプの美質は自然と輝くのです。
彼は、タイプ7の美質を通して、息子に怖さやネガティブを感じさせないようにして、楽しさに目を向けるよう全力を尽くしたのです。
(ネタバレになりますが)最後奥さんのために命の危険を冒し、ドイツ兵に見つかってしまってグイドが連れていかれてしまった時にも、悲劇的な結末になるとわかっていながらも、息子が隠れている鉄の箱の前を通る時には、息子を安心させるためにウインクをしておちゃれけながら大げさに行進する姿を見せます。
それを見た息子はにっこり笑うんですよね。
収容所での卑劣なシーンなどネガティブの極限は一切排除しているのもタイプ7らしいポイントです。
でも、だからこそこの映画の結末がわたしたちの心に響きます。
…この映画を観終わったあと、喪失感やいろんな感情を味わいながらも、私は「エニアグラムのタイプの美質は、“何のために死ねるか”ということでもある」という言葉が降りてきて、決壊してしまいました。
そのあと夫のたっちゃんと感想をシェアしあって、ふたりでまた泣きました。
この映画は、タイプ7の美質と、タイプ7の人がもつ愛の大きさをものすごく見せてくれているとてつもない教材だと感じます。
だから絶対ブログに書こうと思ったの。
かなり昔の映画ではありますが、この映画を「タイプ7の映画だ」と思って見てください。
自分のタイプのフィルターだけで偏見を持って見ると「ユダヤ人迫害を軽く扱った映画だな」とか「なんか調子のいい男だな」とか「息子に嘘ばっかりついて」とか「辛いときは辛いと言えばいいのに」といった感覚が先だって、理解ができないかもしれません。
でも、「命をかけて」「楽しさという美質を貫き通した」「ひとりの愛にあふれる男」だという視点で見てみたなら、
その尊さに、愛の深さに、胸がいっぱいになるはずです。
この映画の公開当初は「世界一暖かい嘘」というキャッチコピーがついていたそうです。
グイド役であり監督でもあるベニーニは「どんな状況下でも人生は生きるに値するほど美しい」という信念をもってこの映画を作ったそうです。…ね。タイプ7の美質に突き動かされているでしょう?…はぁ、また泣けてきました(T_T)
これほどまでにタイプ7の美質とその苦しさを表すものはないかと思い、取り上げてみました。ぜひ、観てみてくださいね。
おバカを真剣にやりきる才能
さてさて。最後は、タイプ7のもつ明るいエネルギー感で満たして、この記事を終えたいと思います✨
タイプ7の方が届けるクリエイティブ、表現はとてもポジティブなエネルギーに満ちています。
私は、芸人の「とにかく明るい安村」さんは、タイプ7の方だと思っています。(すでにタイプを表明しているような芸名( ̄▽ ̄))
イギリスの公開オーディション番組「BGT」が私は好きなのですが、とにかく明るい安村さんがこの番組に出て反響を呼んだのはご存知でしょうか。
日本で以前とても流行った「安心してください。はいてますよ」というネタを、イギリス向けに仕上げてパフォーマンスしたんですよね。
こちらの動画になります。
パフォーマンスが終わって、スタンディングオベーションになった時の安村さんの笑顔(4分18秒~)が、とっても素敵で、かっこよくて、どうしても何回見ても涙が出てしまいます。(結局泣くんかい。)
本当におバカなネタなんだけど、実はヘッドを使って戦略が練られているし、審査員とのやりとりも実は英語をほとんど聞き取れていなかったらしいのですが、ハッタリと雰囲気でなんか楽しく乗り越えちゃうあたりもタイプ7らしくて最高にcoolです。
この4分18秒~の笑顔を見ていると、この人を心底動かしているのは、人を「喜ばせたい」「楽しませたい」ただただ、それに尽きると思うし、それがどれだけ世界を明るくさせているかを痛感します。
国を超えて、言葉を超えて。チャレンジする。「こんなに笑えるのに、泣けてくる」といったコメントもたくさん見かけます。
全力で生きている人から溢れ出るタイプの美質は、止められないし、私たちはどうしたって受け取ってしまうのです。
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いかがでしたでしょうか。ここまで、読んでくださりありがとうございました!
「楽しさ」のエッセンスを持つタイプ7の素晴らしさが少しでも伝わっていると、とても嬉しいです。